カテゴリ:随想( 19 )

2017年 10月 10日

City   ・・・晴れやかな昼下がり・・・

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Leica Q (Typ116) Summilux 28mm f/1.7 ASPH


昨日、NHK「日本紀行」の「大峯奥駈道」をみた。

素人の人々が、それぞれの目的を持って、山伏修行で100kmに及ぶ山道を歩く。

人生の困難に向き合い自ら自分を変えようと努力する。

今まで、人とのコミュニケーションを極力避け、

家族にも、部下にも逃げられて、自分の世界だけで生きて来た塗装職人の方がいました。

膝が動かず、歩行が困難になったが、周りの人に支えられて踏破できた。

人は人に支えられて生きているんだと、改めて考えさせられた。



自分のことを考えてみるに、

何もこの世に功績らしきものは残せず、

ただ、平凡に無難に過ごして来てしまった気がする。

もっと若い人たちが、世の中の役に立つことをしており、

このように、山伏修行をしたり、四国巡礼をしたり・・

自分とは何かを探し求めている。

私は、人生のいくつもの分岐点で、その都度つまらない方へ自然と

舵を切って来たのかもしれない。

ちょっと考えさせられました・・・

でも、やり直しはきかないのだ。

自分の人生は自分で責任を取らないと、やりきれないからね・・


















この景観を奪うもの・・
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by peasantry | 2017-10-10 06:09 | 随想 | Trackback
2017年 10月 05日

Moon  ・・・十五夜おつきさん・・・

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EOS 1Dx Mark ll EF11-24mm f/4L USM


「月に叢雲花に風」と満月に雲は邪魔なもの

せっかくの月が見られない・・というが、

兼好法師はその昔「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは」とも言った。

「雨に向かひて月を恋ひ、垂れ込めて春の行方知らぬも、なほあはれに情け深し」

ともいう。
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Nikon D850 AS-S Nikkor 35mm f/1.4G


こう思って昨夜のきれいな月を見ていると、

雲間からちらりと姿をあらわし、またすぐ見え隠れする月は

なんともまあ、趣の深いものであることよ。

げに、あはれに情け深し・・・










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by peasantry | 2017-10-05 07:07 | 随想 | Trackback
2017年 08月 15日

Scene  ・・・映ずる情景・・・

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EOS 5D Mark lV EF11-24mm f/4L USM


ーーー 想うこと ーーー

イレギュラーな夏の日が続いています。

オホーツクあたりで強大な勢力を持つ高気圧が居座り、

太平洋の高気圧と勢力拮抗状態・・

梅雨の気圧配置と同じじゃないか。


だれも努力しなくったって季節は巡るし、

夜は闇を出し惜しみしない。

星もその数を減らすことなく、月は満ち欠けする。

太陽も空に上ることを渋らないし、

気まぐれな輝きを試したりしない。

ここは、無限に豊かで美しく愛すべき場所なのだ。

地球は・・宇宙は・・かっこよすぎやしないか・・。

















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by peasantry | 2017-08-15 06:04 | 随想 | Trackback
2017年 08月 14日

Hands  ・・・手に手を取って・・・


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EOS 5D Mark lV EF24-70mm f/2.8L ll USM



--- いつか ---

永遠に来ないことはわかっているけど「いつか」に想いを寄せて。

アレック・ボールドウィンとキム・ベイシンガーが主演した「Get Away」 という映画の最後に流れる

Richard Marxの歌うちょっと切ない曲「Now and forever

「Until the day the ocean doesn't touch the sand Now and forever I'll be your man」・・

(海が浜辺の砂に触れなくなるまで)、今から、いや永遠に・・私はあなたの素敵な彼でありたい・・と。

この映画、スティーブ・マックィーン主演版のリメイク版でしたが、とても素敵な映画でした。

いゃあ・・男と女っていいよね〜・・と思ったのでした。


いつかはテニスが上手になるよ・・いつかうまく弾けるようになるよ・・

たぶん・・「いつか」は Never come until the day the ocean....








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by peasantry | 2017-08-14 05:29 | 随想 | Trackback
2017年 08月 13日

Fall  ・・・箱根湯本にて・・・

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EOS 5D Mark lV EF24-70mm f/2.8L ll USM



-- déjà vu --

気だるく湿った空気に満たされた昼下がりの教室の中で、

英語の教師がヒステリックな発音で教科書を読む。

次は、黒板に向かって「関係副詞」と書くはずだ・・

あれっ、この場面はいつだったか経験したことがある。

デジャブ・・

並行世界との交差の瞬間。

こちらのタイムラインと向こうのタイムラインのわずかなズレが

二つの並行世界の交差を生む。

その瞬間、デジャブが発生し、私は向こうの世界へ移動する。

こちらの世界に止まっていれば、幸せなことがあっただろうか?

いや、向こうの世界の方が幸せなことがあるかもしれない。

私は、デジャブの度に二つのタイムラインを行ったり来たりするのだ。





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by peasantry | 2017-08-13 06:00 | 随想 | Trackback
2017年 07月 20日

Park  ・・・中野四季の森公園・・・

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Fuji X100F Fujinon 23mm f/2 ASPH



          --- わかれ ---


          少し明るい茶色の髪の毛を、真珠のような玉の飾りのついたシュシュで

    

          後ろに小さく一つに束ねたポニーテールが揺れる。

     

          小さく手を振る。


          乗る前に彼としっかり手を握りあい、少し微笑んだ。


          上野駅午後4時。

    

          握った手を離したくないように指と指が離れていく。


          彼女は、ドアのわきに、彼はホームに。


          ドアが閉まる前に、もう行って・・と彼女が言ったようだ。

     

          また二人小さく手を振り合う。


          彼は、少し躊躇してゆっくりと踵を返す。


          彼の後ろ姿が小さくなるまで、じっと目で彼の背中を追っている。


          階段の手前、ふと彼が振り返る。


          二人の表情は見えないが、きっと微笑んでいるに違いない。


          出発のベルが鳴る。


          また小さく手を振って、ドアが閉まった。


          彼女はボックスシートの僕の斜め前に座った。







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by peasantry | 2017-07-20 05:27 | 随想 | Trackback
2017年 05月 03日

Zebra   ・・・歩く・・・

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Leica SL (Typ601) Noctilux-M 50mm f/0.95


ーーー生きるとは何かーーー

調和した生活の安定が破られる危機は生涯のどの局面でもありえますが、

男性は青年期で、女性は中年期にくることが多いと言われています。

女性はこの時期、内分泌系の平衡が崩れて新しい平衡ができ上がるまで数年間、

自律神経系の嵐に見まわるという厄介な状況におかれるようです。

頭がほてり、手足の冷え、寝付きの悪さ、頭痛、首や肩の凝り・・

激しやすく、いらいらとものに当たり自分で自分を制御しにくい。

更年期には、あわせて心理的な危機が加わってきます。

四十から五十過ぎの年配の頃には、息子・娘はまず仕上がって家を出て行き、

夫は仕事に打ち込む壮年の頃になっている。

以前は、手狭で息苦しいほどだった家の中が、ガラリと空虚にかわり、

冷えた風が吹き通っている。

人は、向日性の群生動物だから、独り身は不向きです。

孤独の境涯は不向きで不安なのです。

それでも、男は一匹狼として暴れ回り悪戦苦闘することで

自分の存在の重みを感じることもいざとなればできるが、

多くの女性は、暖かな日ざしの中で、気心の知れた仲間と

連れ立って心をかわしながら暮らせたら・・

それが望ましい人生だと思っている。



ーー長くなるので続きはまた (島崎敏樹の文から)ーー











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by peasantry | 2017-05-03 06:58 | 随想 | Trackback
2016年 10月 17日

TESHIMA  ・・・豊島・・・

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Leica M (Type240) Summilux-M 35mm f/1.4 ASPH


どこまでも継ぎ目のない滑らかで真っ白なコンクリート。

緩やかに傾斜して、やがて床と接するコンクリートの屋根。

その微妙な凹凸に傾斜した床の上の小さな丸い玉の穴から溢れるひとしずくの水。

一粒の水滴が、二つ、三つ・・と合わさって、流れるのをじっとがまんする。

がまんの限度に達すると、水滴は自分の個性を主張する蛇となって動き出す。

蛇は、途中で止りながら、大きく成長するのをじっと・・待つ。

やがて成長した水の蛇は、一筋の流れとして走る。

然し、水の蛇はやがてより低地にある水の大海に飲み込まれてしまう。

飲み込まれた瞬間・・彼の個性と意思は跡形もなく消失し、大海の一部となる。

世の中にある、人と住処とまたかくのごとし・・

2016_10_11 瀬戸内「豊島」にて 無常を観ず・・・



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by peasantry | 2016-10-17 06:40 | 随想 | Trackback
2016年 10月 16日

On board   ・・・日本丸にて・・・

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Leica M (Type240) Summilux-M 50mm F1.4 ASPH


鍵盤の上を白くて長い指が走ると

青い水玉のような音の滴が空から落ちてくるようです。

時には大きく、時には細く、辺り一面に降り注ぎます。

日本丸の完璧なまでに調製された音響システムから音の滴が溢れる・・

船は、両舷半速前進。 

窓の外の瀬戸内の小さな島はゆっくりと後ろへ流れ、

ゆったりと流れる時の流れに、目を閉じて瞑想すると、

真っ白な心のキャンバスに青い小さな音が弾む。

ショパンの「別れのワルツ」が流れている・・







マーメードホール
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by peasantry | 2016-10-16 07:36 | 随想 | Trackback
2016年 09月 25日

River  ・・・川の流れに・・・

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EOS 5D Mark ll EF70-200mm f/2.8L IS ll USM


私の住んでいる町には「渡良瀬川」という大きな川が流れています。

川の流れを見ていつも覚えるのは、その不思議な感覚です。


絶えることのなく流れ去って行く川の動きが映しているものは、


いつだってじっとして動くことなく変わらない真上の空であるということ。


川の流れは、流れ去っていくと同時に、


みずから写すものをそこに残してゆきます。


絶えず変わり続けながら、少しも変わらないものが、川面の輝きの中にはあります。



川の流れをじっと見ていると、


いつもあれほど囚われている時間の狭い感覚が消えていることに気付きます。


よく、「流れ」という言葉は、「時の流れ」といったように、


過ぎ去るものの比喩として語られますが、それは違うかもしれません。


私たちにとって時をもつ意味は、ちょうど川の流れがそこに残して行く


一瞬の影像を見ることではないでしょうか。


決して絶えることなく流れ去っていく時の中に見る影像をしっかり心に留めておきたい。


ちょうど、きれいに晴れあがった日の川面のかがやきを見るように・・









・・・・本日15:00までです・・
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by peasantry | 2016-09-25 06:00 | 随想 | Trackback